あなたは知っていますか?後飾りのすべて

こんにちは、八王子市・日野市・世田谷区で安心のご葬儀・家族葬のお手伝いをする葬儀社、都典礼(みやこてんれい)です。
今日もご葬儀に関する疑問、悩みの解消に役立つ情報をお伝えします。

後飾りは、初めてご葬儀の準備や段取りをする方には聞きなれない言葉かもしれません。
「後飾り祭壇」というとイメージしやすいのではないでしょうか。
後飾りは、自宅に持ち帰ったご遺骨を祀る為の祭壇です。

こちらの記事では、

・後飾りとは何か
・後飾りの飾り方
・後飾りの片付け方

について説明していきます。
後飾りに必要なものや宗教ごとの違いなど、気をつける点にも触れています。
ぜひ最後までご覧ください。

目次

後飾りとは

後飾りとは、火葬後に自宅に持ち帰ったご遺骨を、納骨までの間祀る祭壇の事です。
自宅飾り、後飾り祭壇、関西地方では中陰壇とも呼ぶことがあります。

仏教では四十九日の間は中陰と呼ばれる修行期間で、その間遺族は極楽浄土へ行けるように七日ごとに法要を行う考え方からきています。

現代では法要をまとめたり省略されたりするため、告別式と同日に初七日法要、その次は四十九日法要というパターンが増えていますので、中陰の期間の法要に関してはあまり意識されなくなりました。

また、後飾り祭壇はご葬儀の時の祭壇とは別物で、自宅ご葬儀の場合も後飾り祭壇は設置し直します。

後飾りの飾り方

後飾りの飾り方にはある程度決まりがあります。
後飾りの設置はご葬儀社のプランに含まれていることも多いのですが、実際にどういったものなのか解説していきます。
後飾りに必要なもの
後飾りには、祭壇とご遺骨、ご遺影、仮位牌、また設置する色々な用具が必要です。
宗教ごとに見ていきましょう。

仏式では仏壇、神式では御霊屋(祖霊舎)ですでに使用している用具を、そのまま使用できます。

仏式


・2段又は3段の白木棚(折り畳み式や簡易の段ボール製などでも可)
・白い布(白木の祭壇以外の時にかけて使用する)
・遺影、遺骨、仮位牌
・香炉、線香(巻線香)、線香立て
・白ろうそく、ろうそく立て(火立)
・生花、花器
・鐘や鈴、鈴棒
・仏飯器、水、お茶、菓子、生花

※浄土宗では、仏飯や水は不要です

神式


・白木の八足3段棚(仏式同様のものを使用する場合もある)
・白い布(白木の祭壇以外の時にかけて使用する)
・遺影、遺骨、霊璽(仏式での仮位牌にあたるもの)
・榊、榊立て
・白ろうそく、ろうそく立て(火立)
・三方(供え物を置く台)
・とっくり(酒を入れる器)
・水玉(水を入れる器)
・皿(洗米と塩を盛る器)
・玉串

キリスト教式

・小さいテーブルや台を白い布で覆ったもの
・遺骨、遺影
・十字架
・生花
・聖書
・パン
・ろうそく、ろうそく立て(火立)

キリスト教徒は、元々自宅に祭壇がある場合も多く、新しく用意しなくても大丈夫です。
キリスト教には仏教のような供養の考え方がありません。
ですが、後飾りが一般的な日本では祭壇を設置する事が多くなりました。
そのため、ルールも細かく決まっていません。

後飾りの設置の仕方

後飾りの設置(並べ方)の決まりには、宗派や地域によっても違いがあり、必ずしもこの通りではありません。

こちらでは一般的な並べ方について説明します。

仏式


2段の場合
上段:遺骨、遺影、仮位牌
下段:線香、ろうそく、鈴、生花
のりきらない仏飯や焼香台、供え物は、手前に台を追加します。

3段の場合
上段:遺骨、遺影
中段:仮位牌
下段:線香、ろうそく、鈴、生花、供物、焼香台


神式


上段:遺骨、遺影
中段:霊璽、榊
下段:ろうそく、三方、とっくり、水玉、皿、玉串、供物


キリスト教式


3段の場合
上段:十字架
中段:遺骨、遺影
下段:生花、ろうそく、聖書、パン

段をつけていない台の場合は、ご遺族が自由に設置して問題ありません。

後飾りはいつ準備するのか

後飾りの設置のタイミングは、自宅葬の場合は火葬場へ行かず残った人、斎場でのご葬儀の場合は火葬場へ行かなかった人が自宅へ先に戻り準備します。

後飾りはいつまで飾るのか

後飾りは、ご遺骨が火葬場から自宅へ戻ってから、納骨までの間設置します。

一般的には、仏式では四十九日、神式では五十日祭、キリスト教では追悼ミサや召天記念日までです。

火葬後に納骨まで済ませているときは仏壇にお参りするため、基本的に後飾りは設置不要です。
仏壇が用意できていない場合や、宗派によっては四十九日までは祭壇を設置する場合もありますので、前もって確認しておきましょう。
後飾りに最適な場所
仏壇があるならば、仏壇の横が最適です。
向きは北か西に向かってお参りできると望ましいです。

後日、自宅弔問に来られる場合に弔問客をお通しすることになりますので、出来るだけ案内しやすい部屋に設置してください。

直射日光があたる場所、水回りの近くなどはご遺骨を傷める可能性があります。
出来る限り避けましょう。

後飾り設置後に気をつけること

仏飯は、炊き立てのご飯を湯気の立っているうちに器に盛り、お水、お茶も毎日新しいものを供えます。
浄土宗では仏飯や水は不要です。
供えた仏飯は、お参り後に下げてご遺族で召し上がって下さい。

そのまま放置して悪くなるような事は絶対に避けましょう。

故人の好物や好きな生花を供えることは、ほとんどの宗派でできますが、匂いの強いものや生ものは控えてください。

また、仏式では線香の火を絶やさないのが理想ですが、実際には難しい場合も多いでしょう。
長時間使用できる巻線香なども活用して、毎日お参りしてください。

後飾りの片付け方

後飾りに使用した祭壇や消耗品は、自治体のルールに従って廃棄して問題ありません。
もちろん、折り畳み式などで保管しておけるのであれば法事にも利用できますし、無理に廃棄しなくてかまいません。

※仮位牌(白木位牌)に関しては一度魂が宿ったものですので、お焚き上げが必要になります。

祭壇のようなものをそのまま廃棄するのが気持ち的に負担になる場合は、多くのご葬儀社で引き取りのサービスがあります。
ぜひ相談してみてください。

まとめ

後飾りの飾り方や必要な用具、片付け方について解説してきました。

後飾りは、納骨までの間、毎日お参りをしたり仏飯や好物を供えたりとご遺骨と過ごす最後の期間に設置するものです。

決して高価にする必要はなく、手作りの台でも充分に役目は果たせます。

設置されましたら、ぜひ毎日のお参りを欠かさずにおこないましょう。

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