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納骨式 お供え
納骨式の際に準備する物の一つに「お供え物」があります。参列の機会がなかなか無く、どのような物がお供え物にふさわしいのか疑問に感じている方もいるでしょう。納骨式は故人の冥福を祈る大切な儀式です。施主や参列者はお供え物の正しい知識に理解を深めておく必要があります。この記事では、納骨式にはどのようなお供え物を準備すればよいか、お供え物のマナーや注意する点などを解説いたします。
なぜお供え物が必要なの?
そもそも、納骨式にお供え物をすることには、どのような意味があるのでしょうか。本来、お供え物は、故人を供養するための品であると同時に、参列の場をいただいた遺族らに対する感謝の気持ちです。納骨式のタイミングにお供え物をすることは、節目の時期に故人の冥界での幸せを祈るという大切な意味があるのです。
納骨式にふさわしいお供え物とは?
納骨式では、主に生花や果物、菓子類、お酒などを供えます。施主と参列者で準備するお供え物が異なることが特徴です。こちらでは、お供え物の内容を立場別で解説いたします。
施主が準備するお供え物
・生花
・菓子
・お酒
・丸餅
・線香
・ろうそく
・お清め塩
・海の産物
・山の産物
・果物 など
納骨式で施主が準備するお供え物は、生花や菓子、お酒などです。丸餅を供える場合もあります。生花の種類は決まりがないため、一般的に故人の好きな花や季節の花を選びます。生花は祭壇に飾るため一対ずつ供えましょう。その他、儀式の中で線香やろうそく、お清め用の塩なども必要です。ただし、地域や宗派によって制限があるケースがあるため、不明な点がある場合は、菩提寺に事前確認した方がよいでしょう。お供え物はお墓を掃除して綺麗にした後で並べます。開眼供養と併せて行うときは、昆布などの海産物、野菜など山の物、果物など生前故人が好きだった物を供えます。
参列者が準備するお供え物
・供花
・果物
・菓子
・お酒
・御供物料
・ろうそく
・線香 など
納骨式のお供え物は施主が準備していることが一般的であるため、参列者は持参しなくても問題にはなりません。もしも、お供え物を渡したい場合は、供花や果物、故人が好きだった菓子類などが主流とされています。供花は菊やリンドウなどが一般的ですが、種類に制限がないため故人の趣味に合わせて持参するとよいでしょう。菓子類は、遺族らが持ち帰りやすいように個包装で賞味期限が長く日持ちがする物を選びます。お酒は避けた方がよい場合もあるため事前に確認して下さい。また、近年ではお供え物を「御供物料」として金銭を差し出すケースが増えています。包む金額は相場で5千〜2万円ほどです。表書きには「御供物料」と記載して、黄白や黒白、青白、双白などの結び切りやあわび結びの水引を使用することが一般的です。ろうそくや線香も儀式で使うため持参するとよいでしょう。
生花の選び方で気をつけること
お供え物の生花に種類の制限はありません。故人が好きな花や、生前の雰囲気に合う花を選びます。ただし、バラのようにトゲのある花や、匂いの強い花、花びらが落ちやすい物は、弔事の場で避けることが一般的です。スズランや彼岸花なども仏式の世界では慎むべきと考えられています。
納骨式で避けた方がよいお供え物
お供え物は故人が好きな物を差し出すことが風習です。しかし、避けた方がよいとされる物があるため注意する必要があるでしょう。以下で詳しく解説します。
生もの
肉や魚などの生ものはお供え物に向いていません。仏式で肉や魚などの生ものは、殺生を連想するため縁起が悪いと考えられているのです。また、傷みやすい理由もあることから避けるべきでしょう。故人の好物が生もので御仏前に並べたい場合は、お供え後にすぐ引くなどして支障がないようにします。生ものをお供え物に選びたいときは、遺族らに事前に相談するとよいでしょう。
五辛
五辛とは、ねぎやにんにく、しょうがなどを指します。その他、らっきょうや山椒、ニラなどです。仏式の世界で焼香の香りは神聖で死者の好物です。五辛は臭いが強く、儀式の妨げとなることから納骨式にはふさわしくありません。
お酒
お酒はオーソドックスなお供え物の一つです。しかし、宗教や地域によってお酒を禁じる場合があるため注意した方がよいでしょう。お酒を検討する場合は、事前にお寺や遺族に確認することをおすすめします。
納骨式のマナー
納骨式は厳粛な場であるため、お供え物や香典を持参する際はマナーを守る必要があります。また、服装など身だしなみにも気をつけなければなりません。大人として正しいマナーに努めましょう。
お供え物の渡し方
納骨式のお供え物はのし紙をつけて渡すことがマナーです。使用するのし紙は、四十九日以前と四十九日以後で異なるため注意する必要があるでしょう。四十九日以前は黒白の水引がついたのし紙を使用します。また、四十九日以後は双銀か黄白の結び切りを使用することが一般的です。表書きには「御供」や「粗供養」などと記載します。遺族へお供え物を差し出すときは「御仏前にお供え下さい」などと一言添えながら渡しましょう。
香典
香典は死者の霊前に供える金銭でお悔やみの気持ちを表した物です。包む金額は相場で5千〜1万円ほどでしょう。お金は不祝儀袋に入れて差し出します。中袋には金額や住所、名前を記載することが一般的です。金額は「金壱萬円也」のように旧漢字を使用しましょう。また、不祝儀袋は直接ではなく袱紗に包んで持ち運ぶことがマナーです。
服装
納骨式での服装は四十九日以前か四十九日以後で異なります。四十九日以前の場合、遺族や参列者は喪服の着用が一般的です。また、四十九日以後の場合は、平服でよいとされています。平服とは、普段着ではなく弔事の場にふさわしい服装を指します。例えば、スーツやワンピースなどです。黒やグレーなどダークカラーの落ち着いた色を選ぶことがマナーとされています。鞄下やストッキング、靴も黒で統一します。アクセサリーや鞄は、派手でないシンプルなデザインのものを身につけましょう。
まとめ
この記事では納骨式のお供え物について解説いたしました。お供え物に規則はありませんが、社会人として最低限のマナーを守ることが大切です。故人を偲ぶためにも心を込めてお供え物を選びましょう。
・施主が準備するお供え物は生花や菓子、お酒、丸餅、線香、ろうそくなど
・お供え物の代わりに「御供物料」を差し出す参列者が増えている
・五辛、生ものなどは控えた方がよい場合がある
・お酒を供えることは宗派により禁止されている場合がある
・お供え物にはのし紙をつけて差し出す
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