こんにちは、八王子市・日野市・世田谷区で安心のご葬儀・家族葬のお手伝いをする葬儀社、都典礼(みやこてんれい)です。
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納骨式は、故人の遺骨をお墓や納骨堂に納める儀式のことです。一般的に、納骨式は四十九日の法要と併せて行うことが多いですが、実は時期に決まりはありません。そのため、火葬後すぐに済ませてしまうケースもありますし、四十九日よりも後の一周忌のタイミングやもっと先になってから行うこともあります。
この記事では、納骨式の際に知っておいたほうがいいマナーについて紹介します。初めて納骨式に参加する方や、マナーについて不安がある方はぜひ参考にしてください。
納骨式の流れ
納骨式では、まず遺族の代表である施主が参列者に向けて挨拶します。その後納骨が行われ、石室が空いた状態で僧侶による読経が始まるので、その間に参列者は施主、親族、友人・知人の順で焼香をしましょう。参加者全員の焼香と僧侶の読経が終了し、石室の扉を閉めたら納骨式は終了です。
納骨式自体の所要時間の目安は30〜1時間ほどですが、納骨式の後には御斎と呼ばれる食事会が開かれる場合が多いようです。
納骨式でのマナー
納骨式でのマナーは、四十九日を境に変わる部分があるので注意が必要です。以下で、香典で守るべき服装や身だしなみ、香典やお供えについてのマナーを説明していきます。
納骨式での服装や身だしなみのマナー
納骨式の際の服装は喪服が基本です。四十九日の法要など、何かしらの法要と一緒に納骨式を行う場合はすでに喪服を着用しているはずなので、そのまま参加すれば問題ありません。
四十九日以降に行われる納骨式では平服でも問題ないとされる場合が多いようです。しかし平服とはいえ、Tシャツやジーパンでいいわけではありません。周りに合わせた場にふさわしい格好で参加するのがマナーと言えるでしょう。
男性は黒や濃いグレーなどのスーツに地味な色合いのネクタイを合わせ、女性は黒や濃いグレーなどのワンピースやアンサンブルに黒いストッキングを着用します。お子様が参加する場合は、男の子なら白いシャツに黒いズボン、女の子なら地味な色のワンピースにロングソックスを合わせるのがいいでしょう。学生なら制服を着用します。
髪の長い方はまとめるようにしてください。メイクするなら控えめでナチュラルに、アクセサリーや時計などのキラキラした装飾品は控えるのがマナーです。結婚指輪とパールのネックレス程度にしておくのがいいでしょう。
パールのネックレスをつける場合は、喪服なら黒いパール、平服なら白いパールで、一連のものを選ぶようにしてください。二連や三連のネックレスは、不幸が重なることを意味するので、縁起が悪いとされています。
納骨式での香典のマナー
通夜や告別式などと同様、納骨式に参加するときにも香典を遺族に渡すのがマナーです。ただし、四十九日の法要や一周忌の法要と納骨式を一緒に行う場合は、それぞれで香典を分けて包む必要はありません。
香典は納骨式が始まる前に施主へ渡します。受付が設けられていたらその際に渡しましょう。香典を渡すときにはお悔やみの言葉を述べてから渡すようにしてください。
納骨式での香典の相場
香典の相場は、故人との関係性により変わってきますし、納骨式を他の法要と一緒に行う場合はそのぶん相場も高くなります。また、香典の表書きは納骨式のタイミングや宗派によっても変わるので、事前に確認が必要です。
納骨式だけなら、故人との関係性がどのようなものであっても5,000〜1万円程度を包むのが基本だと覚えておきましょう。
納骨式と他の法要を一緒に行うなら、故人が親の場合は1〜10万円、兄弟姉妹の場合は1〜5万円、祖父母や叔父・叔母の場合は5,000〜3万円、それ以外の親戚や知人の場合は5,000〜3万円が相場だと言われています。納骨式の後に御斎があるのなら、5,000〜1万円を多く包みます。
いずれの場合も、4や9がつく金額は「死」や「苦」を連想させてしまうので避けましょう。2で割り切れる偶数の金額も「故人との関係が切れる」ことを連想させてしまうので避けるのがマナーです。
納骨式での香典の表書き
香典の表書きは宗派によって異なります。仏式では納骨を四十九日前に行う場合は「御霊前」と書き、四十九日以降は「御仏前」と書きます。これは、霊魂であった故人が四十九日を境に仏様になることに由来しています。迷った場合は「御香典」でも問題ありません。
神式なら「御玉串料」「御神前」「御霊前」、キリスト教のカトリックの場合は「御ミサ料」「御霊前」、キリスト教のプロテスタントの場合は「献花料」と書きます。一見ほとんどの宗派で使えるように思える「御霊前」ですが、キリスト教のプロテスタントでは霊魂の存在を認めていないので使えないため、注意が必要です。表書きは濃墨で、その下に氏名を記入してください。
香典袋も宗派によって異なります。仏式なら黒白や双銀の結び切りで白無地や蓮の絵柄が入ったもの、神式なら双白や双銀、黒白の結び切りで白無地のもの、キリスト教なら水引きはなしで、白無地や十字架、白百合の入った香典袋を用います。
お供え
お供えは施主が準備していることが多いので、持っていかなかったからと言ってマナー違反にはなることはありません。しかしお供えは遺族へのお礼にもなるので、できれば用意したいところです。
お供えには特に決まりはないため、故人が生前好きだったものをお供えするのがいいでしょう。お供えで一般的なのは、花、フルーツ、お菓子、お酒、ろうそくや線香です。食べ物であれば、日持ちがするもの、個別になっていて参列者に配れるようなものが好まれます。
お酒は場所によってお供えを禁止しているところもあるので、事前に確認しておくといいでしょう。他には、ニンニク、ニラ、ネギ、ラッキョウ、ショウガ、山椒などの五辛と言われるもの、臭いの強いもの、魚や肉をお供えにするのは避けましょう。仏教において、臭いの強いものは修行の妨げになると言われています。また、棘や毒がある花は、他の参列者が触れてしまう可能性があるため、控えるのがマナーです。
まとめ
この記事では納骨式でのマナーについて紹介してきましたが、マナーは式を行うタイミングや、宗派や地域によっても考え方が異なります。納骨式に参加する予定がある方は、事前に他の親族や年長者に確認してみるのがいいかもしれません。
それまでそばにあったお骨から離れることで、喪失感を感じる遺族の方も多いようです。納骨式に参加される方はその気持ちを汲み、遺族を労ってあげるのもマナーの一つと言えるのではないでしょうか。
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