年齢を重ねるごとに、いろいろな宗派のご葬儀に参列する機会も増えると思います。
創価学会の会員だった知人のご葬儀に参加することもあるでしょう。しかし友人葬の経験がないと香典や服装などのマナーが分からなくて不安になりますよね。
今回は始めて友人葬に参列する人に向けて、非会員のマナーについて紹介していきます。
こんにちは、八王子市・日野市・世田谷区で安心のご葬儀・家族葬のお手伝いをする葬儀社、都典礼(みやこてんれい)です。
今日もご葬儀に関する疑問、悩みの解消に役立つ情報をお伝えします。
友人葬とは
創価学会のご葬儀のことを友人葬と言います。
友人葬は1991年ごろより始まり、遺族や親族はもちろん親しい友人が集まるご葬儀の場として定着しました。日蓮大聖人の教えを理念としているため、題目は何妙法蓮華経です。
仏式と異なる友人葬のマナーとは
友人葬の通夜、ご葬儀の流れは一般的な仏式と変わりません。
服装も通常のご葬儀と同じで喪服を着用します。しかし友人葬は創価学会による独自の儀式のため仏式と異なるマナーも存在します。
香典は持参しない
創価学会の友人葬では「香典は持参しない」とされています。
これは友人や導師がご葬儀に参列し、お経を唱えることが故人の供養につながるとされているからです。
焼香は3回
友人葬の焼香の回数は3回です。
左手に数珠を持ったまま、お香を右手の親指・人差し指・中指の3本でつまみ、押し頂きながら香炉へ落とします。押し頂くとは、額の高さまで焼香を上げる所作のことです。この所作を3回繰り返すのがマナーとされています。
焼香を終えたら一歩下がり、遺影に向かい一礼します。最後に遺族に一礼して自分の席に戻りましょう。
供花は樒(しきみ)や白い花
お花を出したい場合は、樒(しきみ)もしくは白い生花がマナーとされています。
創価学会の友人葬は、通夜やご葬儀に樒を用います。生花はすぐに枯れてしまいますが樒はなかなか枯れず葉も落ちません。樒を供えることで「永遠の命を手に入れられる」という教えがあるからです。
現在では樒・菊・洋花を混ぜた祭壇も一般的になっていますので、分からない場合は遺族または葬儀社に確認するようにしてください。
創価学会の数珠は長めになっている
創価学会の数珠の数は108個房で、房が白色になっているのが一般的です。
さらに両手にかけるため長めになっています。非会員の場合は手持ちの数珠を持参してもマナー違反にはなりません。
読経は導師と一緒に
友人葬では導師を筆頭に、南無妙法蓮華経を3回唱えます。
参列者が一緒に南無妙法蓮華経を唱えることで、故人の供養とされているからです。
また友人葬は僧侶の代わりに導師がいます。創価学会は信者のことを友人と考えているため、導師も友人代表という立場です。参列者は導師に合わせて南無妙法蓮華経と3回唱えるのがマナーとなっています。非会員の人はすべての読経を唱えるのは難しいと思いますので、南無妙法蓮華経の部分だけでも故人のために唱えましょう。
近年ではコロナ対策として読経は導師のみで、参列者は心の中で唱える場合もあります。
コロナにおける友人葬のマナー
近年ではコロナにより、人が集まる友人葬ではなく少人数で行う家族葬も増えています。
近親者のみの友人葬は、通夜は自宅でご葬儀は会館というケースも。コロナのため参列を辞退したい場合は通夜前日までに謝罪の言葉を添えて連絡するのがマナーです。
知人の場合は詳しい理由を伝えるのではなく、やむを得ない事情、もしくは一身上の都合があると伝えましょう。
まとめ
友人葬とは創価学会の独自のご葬儀です。
基本的に南無妙法蓮華経を唱えることで故人の供養になるため、香典は持参しなくても構いません。
また、僧侶の代わりに導師と一緒に読経を唱えるのがマナーです。焼香は押し頂きながら3回するのが作法です。非会員だからと言って、会員の人と席を分けられることはありません。席順は導師が僧侶席に座り、遺族は左右に座るルールはありますが会員の人と非会員の人で席が分かれることはないので安心してください。
通夜やご葬儀は導師と一緒に読経を唱えるため、驚く人もいるでしょう。読経、香典、焼香といったマナーはありますが、一番大切な「まごころ」を大切にして故人を送り出してください。