訃報連絡の方法と注意点について

大切な人が亡くなり深い悲しみに暮れている中でも、やらなければならないことは発生します。

その中で、まず最初に行うべきなのが「訃報(ふほう)連絡」となります。迅速かつ正確に伝える必要のある訃報。この記事では、連絡の方法や伝える内容について解説します。

こんにちは、八王子市・日野市・世田谷区で安心のご葬儀・家族葬のお手伝いをする葬儀社、都典礼(みやこてんれい)です。

今日もご葬儀に関する疑問、悩みの解消に役立つ情報をお伝えします。

目次

訃報とは

訃報とは「誰かが亡くなったことを、亡くなった人の関係者に伝えるお知らせ」で、それぞれ次のような意味があります

訃:人の死を急いで知らせる。死の知らせ。

報:告げ知らせる。知らせ。

訃報は誰かが亡くなったという事実ではなく、亡くなったことをお知らせするという意味合いなので、「訃報を受け取る」「訃報が届く」といった使い方をします。親戚から電話がかかってきたり、お隣さんから直接耳にしたりと様ざまな形で訃報は届きます。テレビを見ていて突然、画面の上部に「先ほど俳優の○○さんが亡くなりました」といったようなテロップが出るのも訃報のひとつです。

よく似た言葉に「悲報」という言葉があります。悲報はその漢字からも想像できるように、「悲しい知らせ」です。悲報は、人が亡くなったり、事故にあったり、重い病気にかかったりと、様ざまな状態を知らせるのに対して、訃報は人の死のみを知らせます。亡くなったことを伝える際には、訃報という言葉を用いた方が明確で良いでしょう。

訃報連絡は誰にする?

訃報連絡はどこまでの範囲で行えば良いか悩む人もいるでしょう。

故人と関係があった人たちはもとより、遺族の関係者に対して何親等まで連絡すべきなのか、ご葬儀の規模によるところが大きいです。一般的には次のように考えられています。

三親等までの親族

同居の家族はもちろんのこと、三親等までの親族を目安に早急に連絡をしましょう。三親等とは、故人が世帯主であったとすると、配偶者や子、両親(一親等)、兄弟姉妹、祖父母、孫(二親等)、曾祖父母、叔父叔母、甥姪(三親等)までの親族となります。

故人の知人・友人、仕事関係者

生前に故人と交友関係にあった知人や友人、故人が会社勤めをしていた場合には勤務先に連絡しましょう。

事業を営んでいたのであれば取引先など仕事関係者にも訃報を伝える必要があります。特に親しかった友人や勤務先には早急に知らせた方が良いですが、そうでない場合はご葬儀の場所や日時が決定してから合わせて連絡しても構いません。

町内会や自治会の関係者

町内会や自治会を取りまとめている会長にも、会の一員として連絡を入れましょう。

地域によっては葬儀社のマイクロバスなどを利用して近隣の住人がまとまってご葬儀に参列することもあります。そのため、ご葬儀の場所や日時と合わせて連絡するのが良いでしょう。

遺族の勤務先

遺族がご葬儀や故人の死後の手続きなどで会社を休む必要がある場合は、勤め先に忌引の連絡を入れます。

故人との関係性によりますが、勤務先の代表者がご葬儀に参列する場合もありますので、取り急ぎの訃報連絡を行い、詳細については後ほどメール等で知らせるようにします。

訃報連絡の方法

かつては手紙や電報が一般的であった訃報の連絡手段ですが、現代においては電話やメール、SNSなど多様なコミュニケーションツールの利用が可能です。

緊急性や知らせる相手との関係性によって使い分けるようにします。

電話

訃報を相手に素早く、確実に伝えるには電話が一番適しています。

メールや手紙は相手が目を通してない可能性がありますが、電話はその心配がなく確実に相手に伝えることができます。早急に伝える必要がある場合は電話での連絡がおすすめです。なお、ご葬儀の場所や日時もお知らせする場合は、聞き間違いやメモの取り間違いなども考えられるため、別途メール等で知らせるのが良いでしょう。

メール・SNS

普段からメールやSNSでのやり取りを行っている相手に対しては、メールやSNSを使って訃報連絡を行うことも、有効な手段のひとつと言えます。

一度文書を作ってしまえば一斉送信などで複数人に連絡できるので、手間や時間をかけずに効率よく連絡できます。ただし返事がもらえない場合、相手が確実に目を通したかは分かりかねます。ご葬儀への出席、参列が考えられる相手には別途、電話での確認を取るようにしましょう。

手紙・はがき

手紙やはがきを郵送して訃報を知らせることを「死亡通知」といいます。

ご葬儀の前に出す場合とご葬儀が終わってから出す場合があります。ご葬儀の前に出す場合は亡くなったことを知らせるとともに、ご葬儀の場所や日時を伝えるために送ることになります。しかし一般的な個人のご葬儀は、亡くなってから速やかに行われることがほとんどのため、郵送していては間に合わない、参列の準備をする時間がない、といったことになってしまうため現実的ではありません。社葬などの場合に用いられることが多い手段です。

ご葬儀が終わってから出す場合は、故人が亡くなった事と無事ご葬儀を終えたことを伝えるとともに、故人が生前にお世話になったことへのお礼を伝えます。年末近くになると届くことがある喪中はがきも死亡通知のひとつとなります。

訃報連絡の内容

訃報連絡において伝えるべき内容は次の通りです。

  • 亡くなった人の氏名、年齢
  • 亡くなった日時と死因(簡潔に)
  • 通夜とご葬儀・告別式の案内(日時、場所)
  • 葬儀様式と宗派
  • 喪主の氏名および故人との続柄、連絡先
  • 親族のみでご葬儀を行う場合は、参列をお断りする旨を伝える

宗教・宗派については通夜やご葬儀・告別式に参列するにあたって事前準備が必要になる場合もあるため、できるだけ詳しく伝えるようにしましょう。

死因については必ずしも伝える必要はありませんが、弔電やお悔やみの言葉を述べる際に参列者が困ることのないよう、配慮として伝えたほうが良いでしょう。

訃報連絡の注意点

訃報連絡する際のマナーとして気をつけることがあります。

まず、言葉使いに関して、「死」や「苦」などの言葉の他に、不幸が重なることを連想させる「重なる」「たびたび」「ふたたび」といった重ね言葉も使わないよう配慮が必要です。また、文書で訃報を伝える時には句読点は使わないようにします。「ご葬儀が途切れることなく終わるように」という理由からとされています。

連絡方法に関しては、故人との関係性を考慮する必要があります。メールやSNSで一斉に済ましたいと思う人もいるでしょうが、目上の人や故人との繋がりが強かった人にメール連絡した場合に相手の気分を害してしまうかもしれません。故人の親友に葬儀後の死亡通知で連絡をすれば、ご葬儀にも参列できず寂しい思いをさせてしまうでしょう。

相手の立場も考えたうえで、連絡方法を選択しましょう。

まとめ

家族との突然の別れがおとずれ、平常心を保てない状態でご葬儀の準備に追われることになった場合でも、訃報連絡は欠かすことのできないものです。

いざという時に慌てなくても済むように、今のうちから連絡先と連絡方法をリスト化し、家族間で共有しておくことをおすすめします。

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